12色の色鉛筆で子供心のままイラストを描いていく

子ども達へ…表現すること…アートを身近に…

子供達に伝えたい物語やアート。そして、大人になった今でも子供と同じように夢中になれる…。そんなアートの楽しさを伝えたいという想いからはじまった絵本の世界。

-僕(RYO NAKAYAMA)が愛用する道具について-

uniの鉛筆が発売されたのは、なんと1958年。東京タワーが建ったり、スーパーカブが誕生したり、奇遇にもマルマンのスケッチブックが発売された時代でもあります。

各ジャンルで日本の象徴として今なら愛されているものばかり。戦後の日本が力を合わせて素晴らしいものを沢山産んだ時代に、uniの鉛筆も産まれたんですね...。なんだか感慨深いです。

当時は鉛筆1本10円が一般的だった時代に、uniの鉛筆は1本50円。高級鉛筆として発売されたが、その世界最高のなめらかさと言われ、多くの人達へ愛されるようになりました。

ちなみに"uni"という名の由来は世界に一つの鉛筆を目指した"unique"からきているそうです。
僕がメインで使っている画材は"三菱uni No880 12CP"。きっと誰もが見たことのある、缶のケースに入った12色の色鉛筆です。

学校や保育園などの学用品としても使われている色鉛筆で、僕自身、小学校の頃に愛用していました。
数あるラインナップの中で、一番色数が少ない12色セットを愛用し続ける拘り。

そこには、12色セットに込めた僕の思いと、きっかけになった人物がいました。

僕が愛用している色鉛筆"No.880 12cp"は、色数という面だけで言うと、一般的なデザイナーやイラストレーターと比べたら12色は少なく、uni社製でもプロ仕様の製品では100色セットのものもあります。

それでもなぜ12色セットに拘っているのかのかと言うと、子ども達が普段使っている画材をと同じ画材を使うことで、子ども達と同じ気持ちで描ける気がするんです。

「もしこの12色で、子どもたちが〇〇を描くとしたらどう描くかな?見た景色やぼやけた記憶を、12色でどこまで表現できるだろう?
」など、時々その頃の自分を思い出したりもしながら...。
子ども達が持っている"純粋な心"から学びを得ました。

そして12色の色鉛筆を通じて伝えたいこと。それは、アートとは気軽に始められる、こんなにも身近な道具で、表現できることは無限大なんだ!という事。

少ない色でしか表現できない世界があり、また限られた色でどこまで表現できるかを考える大切を、12色の色鉛筆は教えてくれます。

難しく考え過ぎず、まずは表現してみる大切さ、その楽しさが伝われば幸いです。

RYO NAKAYAMA